変われるってムテキインタビュー vol.42 SPINNS 水戸オーパ店 店長 土居大貴

変われるってムテキインタビュー vol.42  SPINNS 水戸オーパ店 店長 土居大貴

「変われるってムテキ」を世界中に。
それが、私たちスピンズのVISIONです。

世の中に服屋さんは星の数ほどあれど
私たちスピンズは「変われるってムテキ」を伝えたい服屋さん。
自らが変わっていくことで、自分の人生をクリエイトし
ワクワクを世界に伝えていく。

このインタビューは、そんな私たちの「変われるってムテキ」物語です。

今回のインタビューはSPINNS 水戸オーパ店 店長 土居大貴さんにお話をお伺いしました。

「当たり障りなく、目立つこともなく、居心地の良い場所」

ー土居さんの幼少期のお話をお聞かせください。

土居:福岡県の飯塚市という小さな町で生まれました。
よくヤンキーがいる町のイメージと言われることが多いのですが、僕は全くそんなタイプではなく
大人しく、周りから一歩引いている感じの幼少期でした。
幼い頃は友人についていこう、仲良くしようと自分から友人たちに繋がりにいくようなタイプだったのですが、うまくついて行けていないことに疲れてしまったことを覚えています。

土居:中学に入った頃、友人達についていくというよりも「うまく輪に入る方法」を覚えることになります。そして友人の輪の中に入っても「浮かないポジション」を探すようになっていました。
どんな感じかというと、自分がどこにいたら「当たり障りなく、目立つこともなく、居心地の良い場所」にスッと入り込むような感じです。

土居:その頃、剣道部だったのですがイジメを受け、何とかしたいという思いから喧嘩したこともあります。親が出てきたりいろんなことがあったのですが自分なりに「自分の意見を言った方がいいな」と学んだことを覚えています。
しかし、仲直りした後も意見をすると嫌われるような出来事があり自分の意見を言うという関係性よりも「どう立ち回るか」の方を考えて友人関係を作っていくようになります。

土居:高校に入るとより友人のグループが明確に分かれていきます。
僕はそんなクラスのグループを客観的に見て「どのグループにいたらイケているか」とか「いい感じに見られるか」を考えた上で仲良くなっていくようになります。
クラスのカースト制度の上の方のグループに所属していたら、中間層とも仲良くしておくと自分にとって得になるとか、友人とつながるというより「自分がどこにいたら得なのか」が目的で友人関係を作っていました。

土居:そんな視野で物事を見る癖がついていたので、テストなんかも「如何に手を抜いて進級できるか」を考えていて、一学期のテストは一生懸命勉強してある程度良い成績を収め、二学期は手を抜いて、三学期は何もしなくても進級だけはできる出席日数と成績を把握して過ごすような高校生でした。

土居:高校を卒業すると「入試が楽だから」という理由で美容系の専門学校に進学し、親に申し訳ないので卒業だけはしましたが美容師にはならず、バイトを転々としていました。
そんなある日友人がSPINNSで働いていることを知り、好きな服が自由に着れるという点と当時アルバイトスタッフでも頑張れば海外出張させてもらえる「弾丸バイヤー」という企画があることに魅力を感じて福岡店に入社します。

「自分はどうしたいのか。と向き合う」

ーSPINNS入社後はどのような歩みだったのでしょうか。

土居:入社1年目は真面目でもなく、お金を稼ぎたいとかもなくただただ好きな服を着て、アパレル店員してますというのが、遊べるし友人もできるので楽しいからいいや位の感覚で働いていました。

土居:そんな毎日を過ごす中である日、雑貨部門の担当を任せていただくことになります。
やった事もなかった初めての売り場作りをしたのですが、当時の上司に「初めてなのにやるじゃん」と褒められたことがとても嬉しかったことを覚えています。
その時が本気でお仕事をやってみようと思えた瞬間でした。

土居:お仕事を一生懸命頑張っていくと立場も段々と上がっていきましたが、同時に調子に乗っていった自分がいました。
幼少期から全体を見て上手く立ち回る癖があったので、お仕事する上での「抜け道」も考えていてズル賢く手を抜いたりしていたので結果的に上司・部下・同僚、福岡店、会社との信頼関係が崩れてしまうまでのことをしてしまい「福岡で信頼関係を取り戻すのは難しい、環境を変えて一から出直すのはどうか」と熊本店異動のお話をいただきます。
そこで初めて「自分はどうしたいのか?」ということと向き合い熊本店に異動し店長をさせていただくことを決めます。
これは今まで僕が「自分の居心地の良い場所」の為に周囲に意見を合わせていたり、上手く立ち回る習慣から一歩踏み出した決断でもありました。

土居:そんな決意と共に熊本店での日々が始まります。
当時の熊本店は店長が1年おきに変わるような感じで、赴任した時にスタッフから「もう店長5人目なんですけど」と言われました。
熊本で何とか自分の信頼を取り戻さなければいけないと思っていたので、上司に熊本の店長を3年間はやらせて貰いたいとお願いしたことを覚えています。

土居:熊本店は小型店舗で地域密着型の店舗です。
大型店舗では経験できない狭く深い人間関係を店舗内も街の方々とも育ませてもらい、沢山のことを学ばせて頂きました。

「自分が働きやすい環境を作ろうとしていただけの自分勝手な人間」

ー熊本店で何かを掴んだ土居さん。その後どうなっていくのでしょうか。

土居:そんな3年間を経てSPINNS大宮店に異動することになります。
大宮店は大型店舗でお客様も沢山いらっしゃるし、スタッフの人数も多い店舗です。
そんな環境変化から異動して早々に壁にぶち当たることになります。
まず何よりもスタッフとうまく関係を築くことができませんでした。
今まで店を運営してくれていたベテランスタッフとの意見の対立や、自分が思っている方向に進まないことなど苦戦する毎日でした。
お互いの関係性ができていない中で意見の対立が起こると、思っていることが伝わらないですしどんどん悪い方向に進んでしまい、スタッフから嫌われていき熊本店で「できる」と思っていたスタッフとのコミュニケーションや人間関係作りがまだできていないという現実にぶち当たりました。

土居:自分の意思で話すことを人数の多さ、作業の多さで「時間がない」と言い訳し意見が合わないスタッフ達と腹を割って話すことから逃げていたのだと思います。
また、「会社としてこういうやり方をして欲しい」と言い切る事ができない自分がいました。
結果的に対立の解消方法がわからずどんどん孤立していくことで自分自身の福岡店で目の前に突きつけられた僕自身の「課題」が全く改善されていなかったという事実と向き合うことになります。

土居:結果的に「会社・自分としての」意思や意見をしっかりと伝えられないことから10人くらいスタッフが辞めていき、店舗運営自体が回らない窮地に立たされます。
そんな中、以前働いていてくれて僕自身のことを心配してくれたスタッフが2名戻ってきてくれることになります。
とても助かりましたし、嬉しかったのもあったのですが今度はその2人との関係性が依存関係のような状態を作ってしまいます。
僕自身もその2人がいなくなることに恐怖心があったので褒めることしかできなかったり、良くないことがあっても指摘はできても叱れない関係性になっていました。
そんな3人の関係性を作ってしまったので新人スタッフが入ってきても、すぐに辞めてしまいます。
今振り返るとこの出来事からとても多くのことを学びました。
まず僕自身が会社の願っている考えと大きく違う価値観を持っていたことです。
幼少期から居心地がいい、自分が得するようなポジションに入る為の立ち回り方をしてきたので、会社の願いよりも「自分の得」が優先順位にあったということです。
それが、大宮店に異動になりグループ内に自分の居心地の良い場所を作ろうとしていたからスタッフが辞めていき、今度は自らがいるスタッフ達を自分が傷つかないよう、居心地がいいように固めていったのだと思います。
3人だけで仕事が完結すると最初は居心地良く感じるかもしれませんが、実際の仕事は回りませんし、むしろ時間の経過と共にお互いに本音で語れない状態になっていきました。

土居:そんな関係性の中に別の社員が来ても仕事として成立せず、挙げ句の果てには2人のスタッフも辞めていってしまいました。
結局僕は、自分が居やすいスタッフで守りを固めて、自分が働きやすい環境を作ろうとしていただけの自分勝手な人間でした。そしてそれにどことなく気がついていながらも認められない自分が居ました。
だから言われたことを行動にできない、行動することで孤立することや嫌われること、自分が不利な状況にならないようにやってきたことが結局自分自身を孤立させる状況を作ってきました。

「もう同じ失敗はしたくない」

ー紆余曲折を経て今がある土居さん。これらの出来事からどんなことを学ばれたのでしょう。

土居:熊本店で上手くいったと思っていたことは、実は良いスタッフがいてくれただけで、僕自身は同じ失敗を繰り返し続けてきたのだと痛感しました。
大宮のスタッフ達に向き合えなかったのは、本当の意味で孤立する事がなかったから意固地に失敗を失敗だと認めることができなかったからです。
大宮店でお店が回せないような、どうしようもない状況になって初めてやっと気づけたというか、現実に起きていることにようやく耳を傾ける事ができるようになったのだと思います。

土居:その後、SPINNS竹下通り店の閉店までの仕事を頂き異動することになります。
環境も変わった中で、いろいろな上司の方から「もっとお客さんと向き合わないとダメだ」とか「沢山のアクションをして本質を掴む行動をとれ」とアドバイスをいただいて、ここまできてようやく会社の目指すことと、自分自身のなりたい姿が一致してきた気がしました。
それまではいろんな意見や考え方に触れても「自分は自分だから」と壁を作っていました。
でももう同じ失敗はしたくないという思いと、上司や仲間に助けてもらいながら「お客さんに喜んでもらう」ことを竹下店で学び直す事ができたと思います。

土居:その後SPINNS水戸店の店長として異動し、今は日々スタッフにお客さんに喜んでもらうことを自ら実践しつつ自分の言葉と行動で伝えることをしています。

「失敗をチャレンジに変えるチカラ」

ー土居さんにとって「ムテキ」とはどんなイメージでしょう。

土居:沢山の失敗をチャレンジに変えていくチカラだと思います。

僕はずっと変なプライドを捨てきれませんでした。
変なプライドとは「自分のこだわり」で、どこか「自分は正しい」と思い込んでいました。だから他の方達の意見を心の底では受け入れられなかったのだと思います。
今、一番強く思うのは自分の「変なプライド」のせいで一緒に働いてくれていたのに辞めていってしまったスタッフ一人一人の大切な時間を無駄にさせてしまったことへの後悔です。
そんな後悔するような失敗だからこそ、その失敗を無駄にしない為にチャレンジに変えていくことが「ムテキ」につながるのではないかと思います。

プロフィール
土居 大貴【だいき、D.D】
福岡県飯塚市出身
SPINNS水戸店店長

20歳で株式会社ヒューマンフォーラム(SPINNS)に入社。
入社して12年目に突入しました。
20代前半で店長、紆余曲折経て現在は水戸店で勤務してます。

1人1人持った『個性』を活かしたファッションを自分やお客様が楽しんでもらえるような商品作り、SPINNSのコンセプト『変われるってムテキ』を伝えれるような洋服作りを心がけています。
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