変われるってムテキインタビュー vol.15 SPINNS VINTAGE 小柳あすか

変われるってムテキインタビュー vol.15 SPINNS VINTAGE 小柳あすか

「変われるってムテキ」を世界中に。
それが、私たちスピンズのVISIONです。

世の中に服屋さんは星の数ほどあれど
私たちスピンズは「変われるってムテキ」を伝えたい服屋さん。
自らが変わっていくことで、自分の人生をクリエイトし
ワクワクを世界に伝えていく。

このインタビューは、そんな私たちの「変われるってムテキ」物語です。

今回のインタビューはSPINNS VINTAGE 小柳あすかさんにお話をお聞き致しました。

人生ずっとこのままでいいのかな

ー 小柳さんがSPINNSに入社された経緯をお聞かせください。

小柳 :SPINNSに入る前までは倉庫業をしていました。
高2ぐらいから倉庫で仕分けしたり、ピッキングしたりトラックのドライバーさんに渡すまでの作業をするお仕事をしていました。
途中で高校は辞めてしまうのですが辞めてからもフリーターとして3〜4年くらい続けました。
その時「何かやらないとな」「人生ずっとこのままでいいのかな」と思っていました。
そこでアパレルで働くか、スポーツジムで働きたいという「やりたいこと」ができました。
どちらかに決めることができなかったのでアパレルもスポーツジムにも応募しつつ面接に行っていました。
でもスポーツジムは資格が無いので全く受からずじまいで、アパレルのSPINNSに受かることになります。

ー SPINNSに入社した時どのような印象でしたか。

小柳 :それまでの私は人生の先のこととか本当に何も考えずに生きていました。
そんな私がSPINNSに入社した途端感じたのは「厳しいな」ということでした。
今思えば考えられないことなんですけど、倉庫で働いていた時の私は遅刻なんて週2・3回当たり前のようにしていました。
もちろん挨拶もしませんし、遅刻して普通謝ると思うのですが「遅刻しました、サーセン」くらいの何の感情もないような「ま、良いだろ」くらいの感覚の人間でした。
普通社会では遅刻ダメだと思うのですが、倉庫の時は「気をつけや」くらいの感覚で許してもらっていたので遅刻することでどれだけ迷惑を掛けてるのかも実感のないまま働いていました。

小柳 :そんな私がSPINNSに入った時、遅刻した人がめちゃくちゃ叱られていて。
しかも自分よりも先輩のリーダー格の方がスタッフ一人一人に謝罪して回っておられました。
私はまだ入ったばかりだったのですが「本当に申し訳ございませんでした、以後気をつけます」と新人の私にも言いにこられたのを見て「うわっ怖っ」って「こんなことになるんだ」みたいな衝撃を受けました。
この会社絶対遅刻したらダメなところだって本気で感じて、私SPINNSに入ってから1回も遅刻はしてないです。寝坊することはあっても絶対に間に合うように来ています。

小柳 :遅刻もしなくなりましたが「ありがとう」とか「ごめんなさい」を言うようになったり、挨拶は絶対に自分からするようになりました。
SPINNSでは挨拶をとても大切にしているので「こういう時に挨拶行くんだよ」とか、いちから教えていただきました。
教えていただいたことを実際にやってみると「偉いね」と褒めてくれたり「自分から挨拶できるの、いいね」と色んな人からの反応が増えて「挨拶するだけで認めてもらえるんだ」と言う納得感から挨拶の大切さを実感しました。
私の中で、他の会社では出来なかったことも出来るようになっていく変化が起こりだしました。

人生で一番辛かった高校陸上時代

ー 小柳さんがアパレルに興味を持ったのはどのような経緯があったのでしょう。

小柳 :中学の頃から陸上をしていて、高校には陸上の推薦枠で入りました。
でも中3の頃から長距離走のタイムが伸びなくなっていてメンタルが折れた状態でした。
高校進学も辞めようかと思っていたのですが、先生が陸上を推してくれて入学することになります。
当時、勉強ができなかったので推薦で行かなければ入れる高校になんとなく入り、部活もやらないで夜遊びするような未来が顧問の先生や親からは見えていたのだと思います。
結果、高校に入学して陸上をやるのですがタイムは伸びませんでした。
今までの人生で一番辛かったのはいつですかと聞かれたらこの高校の陸上生活と答えるくらいしんどかったです。
そこから私は逃げました。部活のメンバーにも辞めることも告げず突然行かなくなりました。
ザ・挫折っていう感じです。
本当は部活を辞めても高校は辞めなくてもよかったのですが、私の中では逃げる為に辞めた私は皆んなに合わせる顔がなかったです。
同時に「しんどいから部活辞めます」ということもプライドが許せなかった自分もいました。
部活を辞めたら高校で部活のメンバーとも顔合わさなければいけないというのも嫌で高校を辞めるというスイッチが私の中で入ってしまい中退することになりました。

小柳 :ずっとスポーツをやっていたのですが、それが無くなり「何もやることがないな」とダラダラと過ごし倉庫で働いて、SPINNSに出会ったという感じです。

小柳 :アパレルに興味を持ったのは友達が古着好きだったりファッションが好きだったり音楽が好きだったりした影響と、友達との遊び自体が古着屋巡りだったのでアメ村の古着屋さんで働きたいと思うようになったことがきっかけです。

色々なことが自分ごとのように感じられるようになった変化

ー 小柳さん自身が大きく変わったと実感されているのはどのようなところでしょう。

小柳 :一番大きく変わったのは「相手の気持ち」を考えられるようになったことです。
今までは関わらなかったというか、自分の好きなことしかやりませんでした。
中学の時は寝てるか陸上しているかだけで、当時のことはあまり覚えていないくらいです。
中学の頃イジメられている子とかもいて、私はイジメることはせずむしろ「何してんねん」とムカつくタイプだったのですがイジメが教室であっても寝てるだけ聞いてるだけで何も言いませんでした。
このことはSPINNSに入ってから時々思い出します。
これって人と関わろうとしてなかったなと、興味を持とうとすらしていなかった。
今では色々なことが自分事のように感じれるようになったと思います。

全員が私に向き合ってくれているような環境

ー 何がきっかけで自分ごとのように感じられるようになったのでしょう。

小柳 :SPINNSに入社するまで私に対して向き合ってくれていると感じられる存在は陸上の顧問の先生でした。
陸上の先生はすごく私に興味を持ってくれて、向き合ってくれていることがわかりました。
それこそ、先生もイジメられている子がいる空間なのに無視してるという感じでした。
それがSPINNSに入ると入ったばかりの私に声かけてくれて、気にかけてくれて全員が私に向き合ってくれているような環境がそう感じさせてくれたのだと思います。
何かを任されて出来なかったとしても「出来なかったねはい終わり」ではなくて出来るように一緒に考えてくれたり、一つ一つの優しさに気づくことで「挨拶って大事なんだな」とか「一人一人気にかけることって大事なんだな」とか「助けることって大事なんだな」ということを身をもって感じたことが大きかったのだと思います。

聞いている反応がないとこんなにも不安なんだということがわかった

ー そんな環境は最初から馴染めましたのでしょうか。

小柳 :SPINNSで働く環境はとても仕事しやすいですし良かったのですが「積極的に手を挙げる」とか「皆んなの前で発言する」こととか、最初は抵抗がありました。
以前は嫌と思っていたのですが、今では嫌という感情は無くなりました。
大きく変わったのは喋る側の立場が分かったことが大きいです。
聞き手が聞いている反応をしてくれないとこんなに不安なんだということが分かったことや、積極的に参加することで周りの雰囲気が良くなって話しやすくなったりしていく実感を持てたことが大きいです。
またその行動をすることで準備してくれた人へ感謝できたり、一歩踏み出せない仲間に対して勇気づけられたりできる実感ややる事の意味が理解できたのだと思います。
それと一度でも関わった人には何とかしたいと思う自分の性格もあると思います。

唯一無二な自分を創りたい

ー 小柳さんにとってのムテキとはどのようなイメージでしょう。

小柳 :「唯一無二」だと思っています。
人それぞれ違いがあって、自分の良いところを輝かせることは自分にしかできません。
それを表現していきたいと考えています。
私の「得意なところは何か」と聞かれたら嫌なところは沢山思い浮かびますけど、自信を持って得意と言えることがありませんでした。
でも、名古屋の出店があった時に「売り場作るの好きだ」「得意かもしれない」という瞬間がありました。
それを感じさせてくれたのは、それまでの仕事とは全く違う仕事を任せてくれるようになったことがきっかけでした。
その時思ったのは、挑戦させてくれたからこそ知ることができたということです。
SPINNSは挑戦を沢山させてくれる場所で不安が先立つこともありますが、不安で一歩踏み出さなければ得意なことにも気づくことはありませんでした。
だから、これからも挑戦し続けて唯一無二な自分を創りたいと思っています。

プロフィール 
小柳あすか
大阪府出身
元SUPER SPINNS梅田HEP FIVE店
現FC本部、SPINNS VINTAGE所属
20歳で株式会社ヒューマンフォーラムに入社。
梅田店では4年勤務、現在はFC本部で出店などにも携わりながら
古着をメインに展開しているSPINNS VINTAGEに所属中
インタビュアー 大槻彦吾 (g5designs & Co.)